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私は
長い間
世界の道を歩いてきた。
多くの思い出を
残しながら!
多くの歴史を
創りながら!
私には悔いはない。
戦争と不安を
世界からなくすために
慈愛の火が
正義の心に
燃えていたからだ。
無名の私には
無数の歓喜の戦いがあった。
そして
無数の友の
多彩な どよめきがあった。
新たに大きい
平和の道を築いたのだ。
青春を燃やしながら
燃える目で
理想の夢の世界を
創りたかったのだ。
いつも
妙法という
幸福の光の中に
立っていた。
歩いていた。
そして
戦っていた。
疲れた目を閉じれば――
ほとんど
息をする暇もないほど
正義の声を 張り上げてきた。
「世界の広布」とは
「世界の平和」という
意味だ。
その夢の実現のほかに
私には
何も残っていない。
現実の生活が
いくら厳しくても
私の心を動かすものは
世界の平和であった。
世の中には
美しく明るい春もあった。
霧が降りると
何も見えない日もあった。
もう
昔の思い出となるが
その思い出は
深く強い不思議な力と
変わっていく
アメリカの詩人
ホイットマンは言った。
「ぼくは
宇宙の一番 大胆で
一番 誠実な存在になる」
私は
来る日も来る日も
世界の平和を祈り
行動してきたつもりだ。
そこでは
心が満ち足り
充実している。
高々と煌めく
星の光の如く
私は勝ったのだ。
平和こそ
もっとも厳粛な
人間にとっての
最大の仕事である。
科学は
人間を殺すためにも
その進歩は
無限である。
しかし
人間が人間として
暮らしゆく
最も荘厳なる
平和に対する決意と
永遠性は
いまだに約束されない。
人類の頭脳
アインシュタイン博士は
言った。
「人間は
闘い続けなければ
なりません。
しかし、それだけの
価値あることのために、
闘うべきです」
そして
その武器は
精神的武器で
あるべきだと叫んだ。
あの惨めなる廃墟を
見つめる人間の
うつろな目よ。
何のための人生か
何のための闘争か
只そこには
無限の空虚の風が
吹くだけだ。
ひとつも
責任のない我々に
この悲しみと
苦しみを与えゆく
不確実な人間――
その革命を
絶対にしなければならない。
かつて
著名な大政治家は言った。
「戦争と戦争の間に
平和があるのではない。
平和というものは
戦争がない状態を
意味するだけではない」
平然と人の命を奪う。
何たる残虐なことか。
すべての幸福を
奪い去ってゆく
愚かな権力の
狂気の沙汰よ!
春のささやかな幸福を
胸に秘めながら
いつも生き抜いてきた
善良な庶民から
一切をもぎ取っていく
魔性の権力よ!
人間を人間と思わぬ
侮辱の態度に
もはや人間の心はない。
畜生の心である。
戦争は
勝っても負けても
無限の虚しさのみが残る。
その責任は誰か。
明確な解答が
あるようで ない。
わが幸福
わが平和を
断じて
侵されてはならない。
わが幸福の権利と
平和の権利を
冷酷無惨の輩に
奪い取られてはならない。
すべてが暗闇になり
すべてが滅びゆく
その夜の闇の中にあっても
断じて
平和の光は
消し去られてはならない。
騒々しい論議が
中傷非難が
右往左往しても
勝ち誇り
疲れを知らずに
わが魂の中に
厳然と
平和の太陽を
光らせていくのだ。
逃げ去っていく者は
行け!
反逆する者は
するがよい。
嫉妬と誹謗の
毒の矢を撃つ者は
勝手にするがよい。
人間主義の長者は
平和主義の王者は
何も恐れない。
その魂は不滅であり
永遠であるからだ。
今日も夜が来た。
多くの人々が
暗闇の中で泣いている。
皆が恐れながら
暗闇の中で
ただ黙っている。
どこにも
明るい家々はない。
いな
どの人の魂も皆 暗い。
心は重い。
物凄く重い。
いつまで
この疲れは続くのか。
いつになったら
明るい心になることが
できるのか。
悔しい。
どうして
私たちを苦しめ苛むのか。
どうして
権力者は
味方となってくれないのか。
早く この人生から
逃げ去っていきたい。
人生とは
いったい何なのか。
何のために
生きてきたのか。
戦争のために
苦しむために
怯えるために
大声で泣くために
私たちは
生きているのではない。
恐ろしき圧政が
逃げてゆく時代を
見つめたい。
そして
私の強烈な
正義の感動の炎が
燃え立つのを
後世に語りたいのだ。
あの 日一日と
無惨な空襲の苦しさ。
哀れな庶民が
必死に生き延びようと
逃げ惑う切なさ。
人生の幸福を
悲しく一変させた戦乱よ!
それは
行き抜く家族の
心の美しさと
誉れある生命を
幸福から
そして平和から
躊躇する暇もなく
残酷にも
引き裂いていったのだ。
あの
夢見てきた栄光など
完全に
破壊されてしまった。
悔しい。
飛び立ちゆく鳥が
羨ましい。
昼も生命の闇。
夜はまた
苦しみの恐怖の闇。
歳月の移り変わりも
敵の非難の声に
震え怯える。
尊き生命の平和の冠を
奴隷以下の畜生に
変えてしまった。
権力の横暴よ!
立派な庶民の心を
踏みにじった
その代償を
どうするつもりか。
忠誠を誓った庶民は
切り捨てられ
権力者たちは
素敵な芝居でも
成し遂げたように
他の存在を認めることなく
生命の尊厳を冒涜する
重大な罪を
永遠に残していったのだ。
庶民の
恒久平和への願望は
不滅!
物言わぬ
悲しみの人間に
断じてなるな!
古代ギリシャの詩人
ソポクレスは謳った。
「言葉に真実があれば、
常に最大の力を
持つものだ」
平和のためなら
そして
幸福のためなら
断じて
正義を叫び抜くのだ。
そこにこそ
陽気にして
幸福の未来がある。
血に染まった子どもたちが
絶対に
この世にあってはならない。
それは
人間でなくして
悪魔の仕業だ。
悲しみと苦悩の人生を
もたらす悲劇を
決して権力者は
起こしてはならない。
その権利は
絶対にないのだ。
悲劇の日々を
幸福の日々に!
苦痛の日々を
平和の日々に!
皆が微笑む日々を
送るために
人生はあるのだ。
その責務が
為政者にはある。
おお 為政者よ!
絶望の人をば
傷つけぬよう
心からの喜びを
与えるのだ。
人民の労苦が
幸福の花と開き
平和な舞台で
人生を
楽しく踊りゆくために
君たちはいるのだ。
それには
庶民を尊敬することだ。
庶民から
信頼されることだ。
「人民こそ皇帝」と言った
あの孫文博士の言葉を
今こそ
心深く銘記すべきだ。
そこに
王者の王としての
世界の指導者たる資格が
出来上がるからだ。
アインシュタイン博士は
叫んだ。
「われわれは
人々の心の中に、
これまでのように
国境のところで
停止することのない
連帯感を
徐々に目覚めさせるべく
努力しなければならぬ」
時代は限りなく
動いている。
それとともに
人民は聡明になっている。
いや 一日ごとに
大きな翼を広げ
賢明に
羽ばたいてゆくことを
見失ってはならないのだ。
皆が苦悩のどん底に
陥れられ
大声で泣いた
あの動乱を起こした
元凶よ!
悪い為政者は
立ち去れ!
これが
全民衆の声だ!
我らは
親しき人々と共に
桜の花盛りを
あの平和の香りを
吸いながら
南の風に吹かれ
楽しく
希望を語り合って
歩みゆきたいのだ。
平和の合図の鐘を
打つのだ!
断じて
すべての民衆に告げゆく
あの平和の鐘を
勝利の鐘を
打ち鳴らしてゆくのだ!
あの黒い太陽から
明々とした
平和の太陽を仰ぐのだ!
二〇〇三年四月二日
東京牧口記念会館にて
世界桂冠詩人
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